保育士を辞めたいと思った時【同期と比べられる・人間関係】

保育士を辞めたいと思った時【同期と比べられる・人間関係】

保育士歴が4、5年になったころでしょうか。たまたま同期と同じ学年を担当することになりました。4歳児が2クラスあり、同期と私で各クラスの担任を受け持つといった形です。
同期と同じ学年を担任することは初めてで、相談や連絡もしやすいしこの1年間は楽しく保育できそうだなと嬉しく思っていました。

園長の好き嫌いで同期と比べられる苦しみ

同期はとても仕事が早く保護者からの信頼も厚く、加えて子ども達の心を掴むことがとても上手でした。私自身、学ばせてもらわないとなーと思っていましたが、保育歴が同じと言うことは周りから比べられる対象になってしまうことも多かったです。

最初に『比べられている』プレッシャーを感じたのは、園長の態度でした。明らかに私と、隣のクラスを担任している同期との態度が違うのです。

保育のことで私が話しかけてもそっけない、むしろ目を合わさない。今日は機嫌でも悪いのかと思うと、数分後には同期と楽しそうに保育について話している。

正直な話『はい?』と目を疑いました。3分前まで私の前では冷たい態度をとっておきながら、今は同期とニコニコ笑っている。この瞬間、園長は私のことが好きではないんだなと確信しました。
嫌いなら嫌いでいいや、と始めは思っていたのですが、それが次第に保育にも影響するようになってしまいました。

職員会議で私が出した案はことごとく突っ込まれ、叱責されるのに同じ案を出した同期には肯定の言葉をかける。こうやって今書きながらじっくり読み返すと、本当に陰険ですよね。

当時はものすごく落ち込みました。割り切っていたつもりですが、毎日毎日態度を変えられ、同期と比べられていると本当に精神的にもろくなっていってしましました。夏を迎える前には、保育園に行くことも苦痛になり常にビクビクしたと思います。

ちなみに同期や周りの先生達は知ってか知らずか、良くも悪くもいつも通りでした。
園長の言葉に加担するわけでも、もちろんかばうわけでもなく可もなく不可もなくです。それも実は結構辛かったです。

「なんだろうね、あの態度。」と、一人でも同調してくれるとまた違ったのかなと思いますが、周りの先生もそんなことは言いづらいですよね。私も他の先生に相談もしづらく、保育園では毎日孤独で自分の意見を言うことがとにかく怖かったです。とにかく3月まで頑張ろう…と、毎晩思っていました。

転機は子どもたちと私自身の覚悟・態度

転機が訪れたのは夏が終わり運動会の練習が始まった頃です。運動会のことについても、また何か言われるんだろうなぁと思っていたのですが、子ども達が「先生、運動会すっごい楽しみー!練習頑張るからねー!」と、目を輝かせながら言いに来てくれました。

それを見た時に吹っ切れました。私が相手にするべきは目の前の子どもたちだ。比べられても、この子たちの担任は私だし、ここまで嫌われているんだから仲良くする必要もない。

保育に支障をきたすのならば、こちらはこちらでやらせてもらおう。私の保育が未熟でイライラするのならば直接言えばいい。そもそもどうして嫌われているのかも分からないんだから、私は子どものことだけ考えよう。理不尽なこと言われたら、言い返してやる。そんな覚悟が決まりました。

その頃からです、園長の態度がまた一変しました。私がアテにしなくなったからか、言い返すようになったからか顔色をうかがうようにすり寄ってきたのです。

こういうところ、本当に保育士世界の中で嫌だなーと感じる一面です。あれだけ人のことを嫌っていたのに何なんだろうと益々分からなくなりました。

結局のところ、園長のお気に入りは同期でそれを嫌な方法で見せ付けられていたのかなーなんて腹黒いことまで考えてしまいました。

人間関係により保育の支障をきたすならば

こういう保育園内での人間関係のこじれって、保育にまで支障をきたすんですよね。無理に強くなろうとしなくてもいいですが、やはり嫌なことは嫌だと態度や言葉で示した方が効果的だと思います。こちらの保育に問題があるのならば直接言えばいいだけの話です。

毅然とした態度を取るべきだと思いますが、ポツンと一人ぼっちになってしまい保育に支障をきたすようになれば、今後の働き方を考えてもいいかもしれません。

心が弱っていると、自分の保育が未熟だから…と自分を追い込んでしまいがちです。
こんなことを書いていいのか分かりませんが、自分の心を壊してまで保育士を優先することはないと思います。

この記事について

筆者:yuuna
保育士歴:8年(幼稚園教諭の期間も含む)
投稿日:2016年6月1日
記事編集:はる蔵

編集後記「せめて1つでも自分自身に誇れる部分を」

同期はより比較対象になってしまうものなんですが、各保育士の比較は同期に限らず後輩も含まれますよね。ある程度の経歴があれば比較対象者が先輩であれ比較されるかもしれませんね。

比較対象があれば、比べてしまうのはある意味仕方がないものなのかもしれませんが、そこは正当な比較であってほしいものです。
それこそ好き嫌いで人を比べてしまうのは最低ですよね。ただでさえ優劣つけられるのは誰しも嫌なものなのに理不尽な比較なら尚更です。

ちなみに、はる蔵の同期は4人でした。男1人に女3人なので、男だから…みたいなところはありましたけど、それでもやはり優劣をつけられましたよ。
正直そのメンバー内でも、はる蔵は劣る部分が多かったと思います。

でも1つだけ自分に誇れる部分があったため、優劣をつけられても比較されても、そこまで気にしないでいられました。
それは園長のハートはつかんでないかもしれないけど、子ども達のハートは一番につかんでいると自負していたからです。その時「俺は園長に好かれるために仕事をしているわけではない」という心境でした。

保育士 for menの記事「男性保育士が園に2人、もう1人と比較されるのが辛い…」でも同じようなことを言いましたが、勝ち負けじゃないのですが、一部分だけでも勝ち誇れるなにかがあれば楽かもしれません。

そんなこんなで、はる蔵は1年目に園長にあれこれ否定されながらも、自分が意図する保育観で踏ん張ったら、翌年には否定してことを評価してくれました。
これは保護者の言葉や評価が園長に伝わり影響したのだと思いますが、この記事の筆者yuunaさんと同様でコロッと態度が変わりましたよ…。

単純に苦しいからと逃げても・変えても、大小の差はあれ、どこへ行っても人間関係で悩むことはあると思います。だからと言って、心の健康を害すほど無理はする必要はありません。

とりあえずは頑張ってみて、それでもダメなら自分の限界に達する前に逃げるのもありです。どうしても保育士を続けたいと思うのであれば、他の園に転職するのもありでしょう。

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限界や引き際は人それぞれなので難しいところではありますが、まずは前向きな姿勢で保育士として励んでみてほしいと思います。

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コメント一覧

  1. みかんてぃ より:

    私は負けず嫌いなので、同期に負けじと仕事していました。

    私が働いていた幼稚園も同じような環境でした。
    夏休みが終わると同期は園に出勤しませんでした。

    比べられてしまうのは仕方ないことですが、態度に出すのはいけないことだと思います。
    また、あっちの人はできるのにあなたはできないなどと言うのも、上の立場の人はしてはいけませんね。

    しっかり本人と向き合って、その人がより良く保育ができるように指導していくべきだと思います。

    私も働いていた幼稚園が上下関係のはっきりした園で、上の立場の先生の言いうことは絶対でした。
    保育していて、まったく面白くありませんでした。
    保育の内容も行動もすべて監視されているようで、トイレに行った3分間でも「どこ行ってたの?」と問われるような環境でした。

    しかし辞めようと決めた年、1年間、自分の気持ちをためない。思ったことは言おう。
    と決めてスタートしました。
    できません。やりません。私はこう思う。私はこれがやりたい。嫌です。その言い方止めてください。
    はっきり伝えると、今年で辞めるしと気持ちもスッキリ。

    するとまもなく、あれ?と思うほど私の機嫌をうかがうようになりました。
    私も同じようなことを経験しています。

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